2026年9月末を基準日とする国内株式の配当や株主優待では、9月28日が権利付き最終日です。権利を得るには、この日までに対象銘柄を購入して保有している必要があります。ただし、NISA口座なら配当が自動的にすべて非課税になるわけではありません。国内上場株式、ETF、REITの配当・分配金は、受取方法によって20.315%の税金がかかるため確認が必要です。
何が起きるか:9月末配当の日程
確認済みの事実として、野村證券の2026年9月末の権利確定に関する案内では、日程は次の通りです。
- 9月28日(月):権利付き最終日
- 9月29日(火):権利落ち日
- 9月30日(水):権利確定日
株式の受け渡しには日数がかかるため、権利確定日に株主名簿へ記載されるには9月28日までの購入が必要です。ただし、すべての会社が9月末を基準日にしているわけではありません。銘柄ごとの配当基準日、優待条件、継続保有要件は企業のIR情報で確認してください。
背景:NISAの配当非課税には受取方法の条件がある
日本証券業協会のNISA口座の配当金に関する案内によると、NISAで保有する国内上場株式、ETF、REITの配当・分配金を非課税にするには、証券会社の口座で受け取る「株式数比例配分方式」を選ぶ必要があります。
配当金領収証方式、登録配当金受領口座方式、個別銘柄指定方式などを利用すると、NISA保有分でも20.315%(所得税・復興特別所得税・住民税)が源泉徴収されます。国税庁のNISAと配当等の税務案内でも、証券会社を経由して受け取る配当等が非課税の対象とされています。
投資家への影響
配当の権利を得ても、利益が確定するわけではありません。9月29日の権利落ち日には、理論上は配当相当額だけ株価が下がる要因になります。実際の株価は市場全体や企業ニュースにも左右されますが、配当だけを目的に権利付き最終日の直前に買うと、配当額を上回る値下がりを受ける可能性があります。
市場で一般的な見方として、高配当株は収入を得やすい一方、業績悪化による減配、特定業種への偏り、株価下落のリスクがあります。配当利回りだけでなく、利益やキャッシュフロー、配当性向、財務状況を合わせて見る必要があります。
NISA利用者・家計への影響
「株式数比例配分方式」の設定は、保有銘柄ごとではなく証券口座全体に関係します。日本証券業協会によると、複数の証券会社を利用している場合、通常は1社で方式を変更すると他社にも反映され、証券会社ごとに異なる受取方法を選ぶことはできません。また、特別口座で株式を保有している場合など、同方式を利用できないケースがあります。
変更手続きは権利確定日までに完了する必要があり、締切は証券会社によって異なります。投資信託の普通分配金は、この受取方式の変更手続きをしなくてもNISAでは非課税です。国内株・ETF・REITとの違いを混同しないようにしましょう。
FP松尾の視点
FPとしての見解は、配当を増やすために直前で買い急ぐより、まず現在の受取方式を確認することが優先です。せっかくNISAを使っていても、受取方法の設定だけで課税されれば非課税メリットを十分に生かせません。配当金を生活費に充てる場合も、毎年の受取額は一定ではないため、固定費の支払いを配当だけに頼らない家計設計が安心です。
注意点・反対の見方
配当には魅力がありますが、企業は業績や資本政策に応じて減配・無配を決めることがあります。一方、配当を抑えて成長投資に回す企業が、長期的に株主価値を高める場合もあります。配当利回りの高さだけで優劣は決まりません。
また、NISA口座の損失は特定口座や一般口座の利益と損益通算できません。高配当株をNISAに入れるかどうかは、配当の非課税だけでなく値下がりリスクと分散も含めて判断する必要があります。
まとめ
2026年9月末配当の権利付き最終日は9月28日、権利落ち日は9月29日です。NISAで国内株、ETF、REITの配当・分配金を非課税にするには「株式数比例配分方式」が必要です。権利日だけに注目して買い急がず、受取設定、業績、配当方針、資産全体の分散を確認しましょう。
本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。税務の個別判断は税務署や税理士等へご確認ください。
