数年先に使うお金は、老後資金より準備期間が短く、必要時期をずらしにくいことがあります。長期運用と同じ感覚で投資割合を高くすると、使う直前の値下がりで計画を変更せざるを得ないかもしれません。
結論
3〜10年以内に使う中期資金は、目的・必要額・期限を決め、元本の値動きを抑える部分を中心に準備します。投資する場合も、値下がりして困る金額まで入れないことが基本です。
中期資金に当てはまりやすいもの
- 住宅購入の頭金、諸費用、修繕費
- 子どもの進学・留学費用
- 車の購入・買い替え
- 独立・起業準備資金
- まとまった旅行や住み替え
同じ目的でも時期を動かせるかで許容できる値動きは変わります。車の買い替え時期は調整できても、入学時期は待ってくれません。
必要額から毎月積立を逆算する
計算は「(目標額-現在準備できている額)÷残り月数」が基本です。例えば目標まで60か月なら、まず運用益を見込まない積立額を確認します。積立額が大きすぎる場合は、目標額、時期、現在の支出を見直します。
置き場所の考え方
普通預金・定期預金
必要時に使いやすく、価格変動を避けたい資金に向きます。金融機関ごとの預金保険制度の対象範囲も確認します。
個人向け国債など
使う時期まで余裕があり、途中換金の条件を理解できる場合の選択肢です。金利だけでなく、換金できる時期や控除額を確認します。
投資信託など
使う時期をずらせる資金や、目標額を一部減らしても困らない部分に限定して検討します。NISAを使っても元本保証にはなりません。
注意
「5年あれば必ず増える」という保証はありません。株式中心の商品は、数年間含み損が続く可能性があります。期限が決まった資金ほど、運用益より計画を守れることを優先します。
口座を目的別に分ける
生活口座に混ぜると、貯まっているように見えて使ってしまいやすくなります。「教育費」「車」「住宅」など目的別の口座や積立設定を使い、残高を目標と結び付けます。
年1回、3つだけ見直す
- 必要額が物価や計画変更で増えていないか
- 残り期間に対して積立ペースが足りているか
- 使う時期が近い資金を投資に置きすぎていないか
FPポイント
中期資金は「増やす」より「使う日に用意できる」ことが重要です。期限が近づくほど、値動きのある資産から現金等へ段階的に移します。
